2・3日前に耳にしたセミの声、今朝の散歩で抜け殻を見つけました。去年より少し早い?ような気がします。
そしてベランダの月下美人に今年も沢山蕾が付きました。この様子では7月上旬に、花と香りを楽しみ乾杯になりそうです。
図書館から借りてきた本。 貸出状況一覧でチェックし私の後に予約が入っているものから先にということで、新田次郎著「ある町の高い煙突」を読みました。著者新田次郎の作品は2月にも「孤愁(サウダーデ)」を読みましたが「ある町の高い煙突」は今まで読んだものとは異質なものでした。
富国強兵を時代背景に日立鉱山の銅の生産過程の精錬による環境汚染をテーマにしています。栃木県足尾銅山や愛媛県の別子銅山などでも問題となり、私もかって住んでいた愛媛の別子銅山の四阪島精錬所が物語に登場していますが、地域住民との争議については過去の出来事でこの本を読むまで知りませんでした。
日本各地の銅山や製錬所で発生し、周辺地域に深刻な被害を与えた問題を日立では企業と地域住民が苦しみながら努力・克服した様子を描いた物語でした。
現在、大きな問題になっている原発について-時代が違う、自分の地域には無いから-というだけでは済ますことの出来ない大きな問題として認識を新たにする思いです。