「ホームレス歌人のいた冬」東海大学出版会・・ 最近、NHKの週間ブックレビューの番組で取り上げられた本です。そして私は今朝、この本を読み終えました。
著者 三山 喬は元朝日新聞記者。その朝日新聞の「歌壇」に投稿され注目された 「ホームレス歌人・公田 耕一の短歌」 に興味を感じ、その人物の正体と消息を探り、ルポルタージュに構成したものです。時は2008年、リーマン・ショックで年越しテント村が作られた「あの冬」が背景になっています。
私は、その前年の2007年5月、上京した機会を利用して自分のブログ記事の取材を兼ね「神田川をみて歩いてきました」(5月12日アップ)。
神田川に沿って高田馬場から両国まで歩く途中、堤防の茂みや橋の下に見た、沢山のダンボールやブルーのテントが、その当時、日本が抱えていた社会・経済・政治問題の一つの切り口として目に映りました。7月22日には「神田川みて歩記・・追記」として改めてブログにアップしました。
衆議院議員ながえ孝子さんが「戦後、既得権益にしがみつき長く続いた、 保守政治に新しい風を吹かさなければ」とTVキャスターの職を辞し、 立候補を決意したのが2008年の9月のことです。 私は、 その想いをぜひ実現してもらいたいと、ボランティアとして議員の政治活動のお手伝いを始めました。この動機の一つに、2008年5月に見送った母の介護の体験に加え、この「神田川みて歩記」の経験があります。
選挙により政権交代が実現し永江さんの胸に議員バッチが光るようになったものの、過去の法律により、がんじがらめに裏打ちされた社会や経済の組織・構造を改革することがいかに難しいことであるか、いまの政治状況が物語っています。
日々、技術革新を競い研究し、開発を進めている他の分野に比較して、古い制度の上にあぐらをかいて来た日本の政治は時代の流れに取り残されています。同時に政治は自分にかかわりないものと、無関心に過ごして来た私達国民の意識を変えることも必要だと思います。
その政治の舞台である国会を傍聴するため、明日(16日)上京します。初めて見る国会! 議事の様子を自分の目で見て確かめ、更に時間があればブルーテント「神田川みて歩記- その後」、さらに大勢の人が被災され苦労されている東日本大震災の影響も深く心に刻んできたいと思っています。